CEDEC2006にて日本のゲーム学を紹介するセッション

大学のゲーム教育・日本編
CEDEC2006にて日本のゲーム学を紹介するセッション
http://www.rbbtoday.com/news/20060901/33580.html
CEDEC2006(8月30日〜9月1日)が昭和女子大学で開催され、
開催期間中は、過去最高の1,700名の参加者がありました。
CEDECは最新のゲームテクノロジーを次のコンテンツ開発にどのように
活かしていくか、次世代の開発環境にどう対応していくかなど、
業界の急速な変化の中、新しい試みにチャレンジするデベロッパーを
サポートするものです。
海外のゲーム大学の先進事例を紹介したセッションに続き、
日本の大学のゲーム学を紹介するセッションが開催されました。
日本の先進事例
●グループとカンパニーの単位で実習訓練
東北芸術工科大学デザイン工学部
6人1チーム、あるいは16人1カンパニーで作品を制作する。
講師には、バンダイナムコゲームズのクリエーターが参加している。
●学内スペースを企業に提供し学生を参加させる
宝塚造形芸術大学
2005年にメディア・コンテンツ学部を創設。メディア工房を設置し、
教室、工房、ゲーム会社で、同じフロアを3分割する。
●デジタルハリウッド大学 専任教授 飯田氏
デジタルハリウッド大学の通年講座「ゲームプロデュース
&ディレクション」2007年度から開講予定。
現行の教育制度の枠の中でゲームクリエイターを教授陣に加え、
産学協同のカリキュラムを試みるケースが増えています。

映像のないサラウンド音楽ゲーム

 ユードーが「映像のないサラウンドの音楽ゲーム」を制作中であることを発表しました。
映像の無いサラウンドのゲームを発表(プレスリリース)
http://www.yudo.jp/news.html#060830
 このゲームは、慶應義塾大学の大岩研究室との共同研究で、文部科学省が行なう「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」の助成を受けて行った「コラボレイティブ・マネジメント型情報教育」の一環で取り組まれています。株式会社CRI・ミドルウェア社のCRI Audioを使用し、ドルビーラボラトリーズインターナショナルサービスインク日本支社、株式会社マランツ コンシューマーマーケティングが技術協力を行ってゲームの試作が進められています。ユードーは、モバイルコンテンツやゲームの企画・制作、音楽制作などを行う制作会社で、創業者の南雲玲生氏は、コナミの「ビートマニア」を制作し、その後の同社の音楽ゲームの流行を生み出すことに大きく貢献したサウンドクリエイターとして知られています。
 このゲームは、「サラウンドを利用することで、音源の発音する定位、位置情報や音色、リズムなどを聞き分けて仮想の空間を移動する新しいギミックとなり、想像力を高められ、シリアスゲームの一環として様々な人が遊べるゲームとなる(同社プレスリリースより)」とのことで、視覚に障害を持つ人も一緒に楽しめるゲーム、聴覚を鍛えるゲーム、癒しを生むサウンドスケープ的なゲームなど、シリアスゲームとしての展開可能性の高い技術として期待できます。同社はこの技術を特許出願中で、今後もさらにサウンドの専門技術を駆使したゲームの開発に取り組むとのことです。

Games for Health開催間近

 医療健康分野のシリアスゲームに関するカンファレンス「Games for Health」カンファレンスの開催まであと一ヶ月をきりました。このカンファレンスは、デジタルゲーム技術を利用した、ヘルスケアサービス、治療、健康増進などに寄与するための先端的な取り組みについての30以上の発表や製品紹介、ディスカッションセッションが提供される、この分野最大のカンファレンスです。
この分野の研究者、開発者、政策担当者、教育者や専門家たちが一堂に会するので、人的ネットワーク形成の機会としても最適です。
ただいま、一般参加申込受付中です。Games for Healthのウェブサイトからお申込ください。

東大BEATセミナーレポート

 去る8月5日に開催された東京大学BEATセミナー「ゲーム・ルネッサンス:いつか来た道、これからの道」のレポートが公開されています。
http://www.beatiii.jp/seminar/023.html
 当日の会場で行なわれた、スピーカーによる講演の概要と、参加者とのディスカッションの様子が紹介されています。

Webサイト更新スタッフ募集

これまで本シリアスゲームジャパンWebサイトの管理は、管理人による一名体制で行なってきましたが、ここ半年ほどでシリアスゲーム関連の情報が大幅に増え、さすがに更新が全く追いつかなくなりました。国内でのシリアスゲームへの関心の高まりに応えて、関連情報の国内外への発信の充実を図るべく、ご協力いただける方を募集します。次のような活動内容です。
(1)国内情報収集:国内のシリアスゲーム関連情報を見つけて、Webに投稿。
(2)海外情報収集:本家シリアスゲームWebや、SeriousGames Sourece、Watercoolergames などのシリアスゲーム関連サイトを巡回して、面白そうなものを日本語で紹介。
(3)国内情報の英語版シリアスゲームWebサイトへの投稿
シリアスゲームジャパンに載った情報を本家シリアスゲームWebにて英語で紹介。
無償ボランティアで金銭的な報酬はありませんが、シリアスゲームの最新動向に常に触れることができ、その価値はアルバイト料的なものよりもはるかに大きいことは間違いないです。英語スキル的な面についてもサポートしますので、勉強をかねてトライしたいという方も歓迎です。
この分野にご関心のある方でしたら、研究者、開発者、ユーザーいずれのスタンスで関わっていただいても、実りの大きいものになると思います。
得意分野や興味のある分野で、できる範囲で参加していただけるような体制を作りますので、興味のある方はとりあえず手を上げていただければと思います。個人での参加を基本に考えておりますが、組織単位での参加のご希望ももちろん歓迎いたします。
ご質問、参加希望はseriousgamesinfo [atmark] anotherway [dot] jp までお願いいたします。

熊本大学eラーニング連続セミナー講演資料

  熊本大学eラーニング連続セミナーにて講演しました。参加者の皆さま、暑い中ご来場ありがとうございました。北村先生をはじめ、熊本大学の関係者の皆さま、お世話になりました。
 今回の藤本講演資料を下記に掲載しましたので、ご利用ください。
 資料的には先日のBEATセミナーの内容とかなり重なっていますが、今回はゲーム事例をレビューしながら、「インストラクショナルデザインとシリアスゲームデザイン」の違いや、学習環境デザインにおいて参考になるゲームデザインの知見などの話をしました。
「シリアスゲーム:デジタルゲーム技術を利用した教育課題への取り組み」資料ダウンロード(PDF)
http://anotherway.jp/seriousgamesjapan/archives/Kumamoto080906-Fujimoto.pdf

BEATセミナー講演資料

 東京大学BEATセミナーの公開研究会は、無事に終了しました。中原先生、山内先生をはじめ関係者の皆さま、お世話になりました。
 今回の藤本講演資料を下記に掲載しましたので、ご利用ください。
「シリアスゲーム:コンセプト、事例とその展開」資料ダウンロード(PDF)
http://anotherway.jp/seriousgamesjapan/archives/BeatSeminar080506-Fujimoto.pdf
 今度は来週9日に、熊本大学eラーニング連続セミナーで講演します。シリアスゲームの解説をしつつ、少しデザイン寄りの話をしたいと思います。お近くの方、ぜひお越しください。

シリアスゲーム講演 at 熊本大学

 熊本大学にお招きいただいて、8月9日(水)に開催される「熊本大学eラーニング連続セミナー」にて、シリアスゲームに関する講演を行ないます。
 このセミナーでは、「eラーニング、インストラクショナルデザインとシリアスゲーム」に焦点を置いた形で、シリアスゲームの概念や事例の解説を行ないます。
 参加のお申込、お問い合わせは、下記熊本大学eラーニング連続セミナーWebサイトまでお願いいたします。
——–以下、熊本大学eラーニング連続セミナーWebサイトより転載
熊本大学は、特色GPの2年連続採択等、積極的にeラーニングを実践してまいりました。
それらの取り組みの一環として、国内外の著名なeラーニングに関する専門家をお招きして連続セミナーを開催しています。
今回はゲームと教育の関係について取り上げます。
ニンテンドーDSの「大人のトレーニング」の大ヒットに見られるように「ゲームで学ぶ」ことが注目を浴びています。そこで、アメリカで教育用ゲームやインストラクショナル・デザインの研究をされている藤本徹氏をお招きし、ゲーム、教育や学習そしてeラーニングの関係についてご講演いただきます。
第9回セミナー
シリアスゲーム:デジタルゲーム技術を利用した教育課題への取り組み
開催日時:  2006年8月9日(水) 17:00〜19:00
場 所:  総合情報基盤センター 3階 実習室
当日参加も可能ですが、できるだけ事前にご登録をお願いします。
(参加申込はこちら: http://el-lects.kumamoto-u.ac.jp/index.html
講演者:藤本 徹 氏
ペンシルバニア州立大学インストラクショナルシステムズプログラム博士課程
「シリアスゲームジャパン」コーディネーター
教育用ゲームの開発や研究は、以前から取り組まれてきたテーマであるが、ここ数年で急速に、欧米の教育工学者、教授システム学者たちの間で注目度の高いテーマとなってきている。その中心概念となっているのは「シリアスゲーム」という考え方であり、従来のエデュテインメントやゲーミング研究の取り組みを超えた形で、研究・実践が展開されている。その学習環境の捉え方や問題へのアプローチの仕方、開発プロジェクトの組み方は、インストラクショナルデザイナー、eラーニング講座開発者への示唆となる要素が多い。本講演では、シリアスゲームの概念的な解説と、開発事例の紹介を行ないながら、教授システム学の視点から、シリアスゲームプロジェクトの取り組みを考察し、 eラーニング講座デザインのヒントにするための議論を行なう。

ゲーム・ルネッサンス:いつか来た道、これからの道

 東京大学大学院 BEAT講座(ベネッセ先端教育技術学講座)からのお招きで、下記の8月5日(土)開催の公開研究会にて、藤本がシリアスゲームに関する講演をします。
 今回は主に教育関係者向けに、教育におけるシリアスゲームに重点を置いた形で、シリアスゲームの概念についてを解説しつつ、最新動向の紹介を行ないます。
 参加のお申込、お問い合わせは、下記BEAT講座Webサイトまでお願いいたします。
—————-以下転載—————————-
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東京大学大学院 BEAT講座 8月公開研究会
「ゲーム・ルネッサンス:いつか来た道、これからの道」
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8月のBEAT公開研究会は、
「ゲーム・ルネッサンス:いつか来た道、これからの道」
というテーマで開催します。
「ゲームを教育現場に利用しよう」というアイデアが
近年注目されています。教育業界では、古くは「エデュ
テインメント」、さらには「Constructionisim in play」
など、様々な関連概念が、これまで主張されてきました。
最近は、シリアスゲームという概念で、様々な教育用
ゲームが開発されています。
シリアスゲームは、これまでのゲームとは何が違うのか。
そして、そこにはどのような可能性が開けているのか。
「流行としてのゲーム」に流されず、その本質を見極め
る「慎重さ」と、それでいて、よいところは教育に積極的
に活かす「貪欲さ」をあわせもつことが重要かもしれません。
今回の公開研究会のテーマでは、
1)シリアスゲームの現状と課題
2)ゲームの教育利用事例
などを扱いたいと思います。
どうぞふるって、ご参加下さい。
企画担当:中原 淳
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■日時
 2006年8月5日(土曜日)
 午後2時より午後5時まで
■場所
 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館北館 93-B教室
 http://www.beatiii.jp/images/sem23-map.gif
■定員
 70名
(最近、BEATの公開研究会は〆切前に募集停止に
 なることが多くなっています。くれぐれも、お
 早めにお申し込みください。なお、キャンセル
 の場合は、お手数でもsato@beatiii.jpまでメール
 をいただければ幸いです。一人でも多くの方に
 席をお譲りしたいと思っています)
■参加方法
 参加希望の方は、BEAT Webサイト
 http://www.beatiii.jp/seminar/ にて、ご登録をお願いいたします。
■参加費
 無料
■内容
 ●「シリアスゲーム、現状と課題」
  藤本 徹氏
  ペンシルバニア州立大学博士課程
  「シリアスゲームジャパン」コーディネーター
  http://anotherway.jp/seriousgamesjapan/
 ●タラレバeラーニング
  シミュレーション型ゲーム教材の事例紹介
  (学)産業能率大学  総合研究所
    e-Learning開発センター 古賀暁彦氏
  ●ディスカッション
  ディスカッサント
  ▽藤本 徹氏 
   ペンシルバニア州立大学博士課程
  ▽古賀暁彦氏
   (学)産業能率大学  総合研究所
   e-Learning開発センター 
  ▽弦川直樹氏
   株式会社SGラボ
   ジェネラルマネージャ
    
  コーディネータ
  ▽中原 淳
   東京大学 大学総合教育研究センター 助教授

Games for Change カンファレンス

 IT Mediaでロイターの記事の日本語版が出ているので、すでにあちこちで紹介されていますが、6月27-28日に第3回目のGames for Changeカンファレンスがニューヨーク市のThe New School for Designにて開催されました。
 基調講演は、元上院議員でNew School for Designの学長ボブ・ケリー氏と、ベストセラー「Everything Bad is Good for You」の著者スティーブン・ジョンソン氏によって行なわれました。また、「Darfur is Dying」や「Peace Maker」など、社会変革活動のためのゲーム利用事例が紹介されました。バーチャル世界「Second Life」で進められている数々の社会実験を紹介するセッションや、これから社会変革のためのゲームを開発しようという人々のための情報提供セッションなどが行なわれ、最後に著名なゲームデザイナーのラフ・コスター氏によるクロージングスピーチで幕を閉じました。