投稿者「tfuji」のアーカイブ

Games for Health 2008 レポート:ゲーム依存症研究編

 Games for Health 2008 レポート、今回はゲーム依存症研究編です。このテーマのセッションは二つとも参加しなかったので、Slideshareに公開された発表資料とSerious Games Sourceのレポートを参考にしてます。
 ゲーム依存症を取り巻く問題を研究しているNeils Clark氏が、この問題の現状認識と改善に向けた展望などについて以下のような内容を発表しました。

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Games for Health 2008 レポート:脳トレ、ゲームの効能研究編

 Games for Health Conference 2008レポート、今回は脳トレ系ゲームやゲームの効能に関連したセッションのまとめです。HopeLabのRe-Mission関連の効果研究プロジェクト、Popcapがスポンサーとなって実施したカジュアルゲームのゲームの効能研究のセッションの概要をご紹介します。

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Games for Health 2008 レポート:Exergame編

 先日からGames for Health Conference 2008のレポートをお届けしていますが、今回はゲームをエクササイズに利用するエクサゲーミングに関連の情報をまとめてお送りします。
 エクサゲーミングに関連するセッションは10セッションほどあり、自分で出ていないセッションも多くて全部をカバーすることはできないので、ここではざっと概要をご紹介します。自分で出ていない分のセッションの内容はSerious Games Source等の関連記事を参考にしています。

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Wiiを利用したリハビリ−MSNBC

 Games for Health Conference 2008 の冒頭のベン・ソーヤー氏のスピーチで、Wiiを利用したリハビリテーションを取り上げたMSNBCのニュース映像が紹介されました(下記ビデオ)。米国の医療機関でゲームを利用したリハビリテーションへの関心が高まってきていますが、このニュースで取り上げられているように、Wiiの普及がその動きを強力に後押しする状況になっています。Wii Fitの北米での発売とともに、この動きはさらに広がることになるでしょう。

Games for Health 2008 の発表資料と紹介記事

 Games for Health Conference 2008 の各セッションの発表資料は、プレゼン資料共有サービスのSlideshareを利用して一般公開されています。まだ一部だけですが、これから徐々に追加されると思います。
Games for Health 2008発表資料 (Slideshare)
http://www.slideshare.net/event/games-for-health-2008
 ゲームニュースサイトやブログの紹介記事も掲載されています。英語OKな方はこちらもどうぞ。
GFH: Games For Health Conference Kicks Off In Baltimore (SeriousGames Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18556
GFH: Neils Clark On Moving Beyond ‘Game Addiction’ (SeriousGames Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18586
VIDEO/ONLINE GAMES FOR HEALTH COME OF AGE: FOUR MAJOR TRENDS NOW EMERGING (Games for Health)
http://www.gamesforhealth.org/archives/000223.html
 なお、この一番下の記事でこのカンファレンスのハイライトとして取り上げられている「FOUR MAJOR TRENDS」は次の通りです。
 ・ゲームを利用したリハビリテーションやセラピーへの関心高まる
 ・エクサゲーミングのさらなる発展
 ・大手ヘルスケア企業の参入
 ・救急医療分野でのゲーム利用
 この他にも、これから出てくる関連記事を順次追加していきます。
追記(5/14):
Notes on Games for Health 2008 (The Serious Games Blog)
http://seriousgamesblog.com/content/notes-games-health-2008
Games For Health: Casual Gaming’s Effects on Mood, Stress (Serious Games Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18587
Games For Health: Why You Should Care About Virtual Worlds (Serious Games Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18595
GFH: XRtainment’s Medina Says Gaming Gyms Can’t Be Glorified Arcades (Serious Games Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18568
上記Slideshareでは10以上のセッションの発表資料が追加されました。

Games for Health 2008 開催

 5月8〜9日にメリーランド州ボルチモアのボルチモア・コンベンション・センターで「Games for Health Conference 2008」が開催されました。今年の来場者は300人以上、セッション数も50以上と、これまでで最大の規模となりました。
 会初日の冒頭、本カンファレンスのディレクター、ベン・ソーヤー氏の挨拶の中で、このGames for Healthがこれまでメインスポンサーのロバート・ウッド・ジョンソン財団から2年間で25万ドルの助成金を受けて活動を行ってきて、今後さらに100万ドル(約1億500万円)の助成で4年間の活動が継続されること、そして先日発表された、同財団からのGames for Health分野への700万ドルの研究助成金の拠出など、Games for Healthの活動状況が紹介されました。
 また、2004年に最初に開催された当時と比較しての今回の盛り上がりの様子や、目前に控えた北米でのWii Fitの発売、Wii Sportsのリハビリテーションや利用、Guitar Heroの片手コントローラーの開発など、この分野の活動が進展してさらに注目を集めている状況や、今後のこのコミュニティのネットワークの重要性などについて言及されました。
 これから数回に分けて、このカンファレンスの各セッションのレポートや、関連資料の紹介を行っていきます。

カーネギーメロン大学のネットワークセキュリティ教育ゲーム

 カーネギーメロン大学が子ども向けのネットワーク・コンピュータセキュリティ教育のためのゲーム、「My SecureCyberspace Game」を開発し、下記のウェブサイトで無料提供しています。
 このゲームは、小学4−6年生対象のFlashゲームで、3つのミッション(Mail mission(悪質メールを見分ける)、Chatroom mission(チャットルームでの個人情報の扱い方)、Web site mission(悪質なサイトを見分ける))が提供されており、今後、ネチケット、著作権、コンピューターウィルス、いじめ等など、インターネットを楽しく使用する上で、必要なルールやマナーを学ぶことができるミッションが順次追加される予定とのことです。
 昨年10月末に正式リリース後、このゲームがカリキュラムの一部として全米各地で34校ほど(主にペンシルバニア州)で使用されています。ネットセキュリティが専門でない学校の先生でも利用しやすいように、ゲームと合わせて、アメリカの学校教育指導のガイドラインに合わせたカリキュラム案や補助教材も提供されています。
My SecureCyberspace Game 公式サイト
http://www.carnegiecyberacademy.com/
ゲームのダウンロードページ
http://www.carnegiecyberacademy.com/gettingStarted.html
carnegieCyberAcademyThumbnail.jpg
(カーネギーメロン大学の開発チームの伊是名さんから情報をいただきました。ありがとうございます。)

SGラボのアドバゲーム「エバラ de お料理パズル」

 もう一本、SGラボの新作のご紹介です。SGラボの企画・制作で、エバラ食品工業のホームページで同社の主力6商品を題材としたアドバゲーム「エバラ de お料理パズル」の配信が開始されました。
「エバラ de お料理パズル」
http://www.ebarafoods.com/enjoy/ebarapuzzle/
料理をテーマとしたFlashミニゲームで、同社のホームページ内で提供されている料理レシピとゲームを連動させる形で提供されています。
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SGラボ、木育教育コンテンツ「Let’s 木育研究室!」を配信開始

 SGラボ制作の木育教育コンテンツ「Let’s 木育研究室!」が財団法人日本木材総合情報センターのホームページにて提供開始されました。
「Let’s 木育研究室!」(日本木材総合情報センター)
http://www.jawic.or.jp/mokuiku/moklab/
この「Let’s 木育研究室!」は、「木育」木材の利用を通じた教育活動の普及のために、主に教職員や保護者向けに開発されたとのことです。木育をテーマとした4話シナリオで構成されたストーリー仕立てのFlashコンテンツで、ストーリーを楽しみながら木育の趣旨や知識に触れられる内容になっています。
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「シリアスゲームの現状調査報告書」一般公開

 先日ご紹介しました、財団法人デジタルコンテンツ協会の実施した「シリアスゲームの現状調査」の調査報告書が同協会のウェブサイトで公開されました。下記のページからどなたでもPDFファイルの報告書をダウンロードできます。
「シリアスゲームの現状調査報告書」(財団法人デジタルコンテンツ協会)
http://www.dcaj.org/report/
 報告書の内容は、シリアスゲームの概念や定義の解説、日本のシリアスゲームの動向として、東京大学の研究プロジェクト、DS StyleやSGラボの事例、ニンテンドーDSの教育利用などの国内の取り組み、ゲームの処方箋プロジェクト、Wii Fit、DiGRA2007の模様などが紹介されています。
 また、欧米におけるシリアスゲームの動向として、シリアスゲームサミットGDC、シリアスゲームセッションズ・ヨーロッパの模様、コベントリー大学Serious Games Instituteの取り組み、米国と欧州のシリアスゲームのそれぞれの特徴の分析などがまとめられています。
 この他にも、e-sportsビジネスの国内外の現状、陰山英男氏、川島隆太氏などの有識者へのシリアスゲームに関するインタビューなども収録されており、とても読み応えのある内容です。