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最近のシリアスゲーム関連書紹介(1)

 ここ数年の間に、学術系・開発系シリアスゲーム関連書の洋書が数冊出版されています。しばらくご紹介していなかったので、全3回に分けてまとめてご紹介します。
 今回は、学術系の方から、「Good Video Games + Good Learning」、「How Computer Games Help Children Learn」、「Educational Potential of Computer Games」、の3冊をご紹介します。

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「シリアスゲームの現状調査報告書」一般公開

 先日ご紹介しました、財団法人デジタルコンテンツ協会の実施した「シリアスゲームの現状調査」の調査報告書が同協会のウェブサイトで公開されました。下記のページからどなたでもPDFファイルの報告書をダウンロードできます。
「シリアスゲームの現状調査報告書」(財団法人デジタルコンテンツ協会)
http://www.dcaj.org/report/
 報告書の内容は、シリアスゲームの概念や定義の解説、日本のシリアスゲームの動向として、東京大学の研究プロジェクト、DS StyleやSGラボの事例、ニンテンドーDSの教育利用などの国内の取り組み、ゲームの処方箋プロジェクト、Wii Fit、DiGRA2007の模様などが紹介されています。
 また、欧米におけるシリアスゲームの動向として、シリアスゲームサミットGDC、シリアスゲームセッションズ・ヨーロッパの模様、コベントリー大学Serious Games Instituteの取り組み、米国と欧州のシリアスゲームのそれぞれの特徴の分析などがまとめられています。
 この他にも、e-sportsビジネスの国内外の現状、陰山英男氏、川島隆太氏などの有識者へのシリアスゲームに関するインタビューなども収録されており、とても読み応えのある内容です。

2012年までの三次元仮想世界の進展を予測した「ITロードマップ」(NRI)

野村総合研究所(http://www.nri.co.jp/)(25日発表)
2012年までの三次元仮想世界の進展を予測した「ITロードマップ」
http://www.nri.co.jp/news/2007/070525.html

「Second Life」に代表されるような三次元仮想世界の進展予測について、まとめられています。
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<2007〜2008年> 仮想世界の黎明期
・仮想世界の認知
・価値創造基盤の確立
<2009〜2010年> 仮想世界の普及期
・仮想世界の増加(マルチバース化)
・仮想世界内部の価値の増殖
<2011〜2012年> 仮想世界の分比・展開期
・仮想世界の多様化
・個別企業・コミュニティが運用する仮想世界の普及
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「シリアスゲーム」(藤本徹 著)書評書いてみました

正確には書評モドキですが。
最近読んだ別の本からの示唆もあったので、その本をモノサシ代わりに使わせてもらっています。
ヘルス・コミュニケーション日記
【書評】「シリアスゲーム」(藤本徹 著)&「ハイコンセプト」(ダニエル・ピンク著):次代が求めるものを見つめる二人
え?褒めすぎ?
根が素直なもので、良いものは褒めてしまうのでした^^。

ゲーム業界にかかわる人へ必読の50冊

50 Books For Everyone In the Game Industry
ゲームデザイナーのErnest Adams氏が、ゲーム業界にかかわる人のために必読の50冊を紹介されています。(少し古い記事ですが。)
以下のような質問に答える本がピックアップされています。
・ゲーム、ビデオゲームとは何か?
・ビデオゲームの歴史
・ゲームとそのほかのメディアとの関係
・どうやって、どうして、人はゲームをするのか。そして、どうやってそれをデザインし作るか
また、以下のように分類されています。
1. Theory
2. Design Practice
3. Writing
4. Graphic Design
5. Music / Audio
6. Online Community
7. The History of Games
8. Sociology
9. People, Projects, and Businesses
10. Other Media and Useful Disciplines
11. Deep Background
12. Inspirations
コツコツ読んでいるので、ここにあげられた本の書評もしていこうと思います。
広野

「シリアスゲーム」立ち読みコーナー:教育編

 先日出版しました「シリアスゲーム−教育・社会に役立つデジタルゲーム」(藤本徹 著、東京電機大学出版局)の中身をご紹介する「立ち読みコーナー」です。今回は教育分野に関心のある方向けの内容を本書から一部抜粋してご紹介します。
ゲームと学習の関係を阻害する3つの誤解 (本書P7-9)

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「シリアスゲーム」参考文献リスト

 先日出版しました、「シリアスゲーム−教育・社会に役立つデジタルゲーム」(藤本徹 著、東京電機大学出版局)の巻末でご案内しましたように、本書で参照した参考文献リストを公開しますのでご利用ください。リンク切れ等、不具合にお気づきの際はご一報くださればたいへん助かります。

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電通とエンターブレイン、「オンラインゲームに関する意識調査」結果を発表

「電通/エンターブレイン共同調査〜オンラインゲームの実態を探る」
〜 急速に一般化するオンラインゲーム 〜
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/release.aspx?i=150946
(日経IT Plus)
株式会社電通(俣木盾夫社長)とゲーム関連出版事業の株式会社エンターブレイン(浜村弘一社長)は、この度、全国のゲームユーザーを対象に「オンラインゲームに関する意識調査」を行った。
【 「オンラインゲームに関する意識調査」データ 】(PDF)
http://release.nikkei.co.jp/attach_file//0150946_01.pdf
調査結果として以下などがあげられています。
・新しいプレイヤーが急増中
・今後のオンラインゲームプレイ意向(4割が意向あり)
・年代別に見るオンラインゲーム経験率(10代が71%)
・プレイジャンル(月額1000円未満では、テーブル/カードゲーム、パズルが多い)
・情報感度、情報波及力について(新製品や新サービスの利用頻度や他人への情報伝達行動率が高い)
また、グーグルの進出が取りざたされているゲーム内広告についての調査もありました。(時流に乗っている、と評価が高いとのこと)
※参考記事
グーグル、ゲーム内広告へ進出か?–広告代理店と買収交渉中との報道(CNET Japan)

Jasag シンポジウム発表資料

 本日開催された日本シミュレーション&ゲーミング学会2006年度秋期大会記念シンポジウムでの藤本発表「海外におけるシリアスゲームの最先端:エンタテインメント・ゲームの可能性はどこにあるか」の資料を公開いたします。本日ご来場の皆様、朝から雨の中をお越しいただいてありがとうございました。
予行論文(PDF)
http://anotherway.jp/seriousgamesjapan/archives/JASAGProceedings-Fujimoto.pdf

プレゼンテーションスライド
http://anotherway.jp/seriousgamesjapan/archives/JasagSymposium-Fujimoto.pdf

(11/20 追記)
Jasagシンポジウムの模様が下記のメディアで紹介されました。
シミュレーションゲーム、教育利用の可能性 JASAG (MSN毎日インタラクティブ)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/elearningschool/class/news/20061116org00m040062000c.html
日本シミュレーション&ゲーミング学会 2006年度秋季大会記念シンポジウム(前編)(Slashgames)
http://www.rbbtoday.com/news/20061113/35820.html
日本シミュレーション&ゲーミング学会 2006年度秋季大会記念シンポジウム(後編)(Slashgames)
http://www.rbbtoday.com/news/20061113/35826.html

Teaching with Gamesレポート

 英国の学校教育における市販ゲーム利用に関する調査研究プロジェクト「Teaching with Games」の研究報告書が発表されました。
 この研究は、エレクトリックアーツ(EA)、マイクロソフト、テイク・ツー、Interactive Software Federation of Europe (ISFE)などの支援により、英国の非営利研究機関、フューチャーラボが実施しました。(1)英国内の小中学校の教師924名と、2334人の生徒に行なったゲームに対する意識についてのアンケートとインタビューによる調査、(2)10人の教師に3種類のゲーム(ローラーコースタータイクーン3、シムズ2、ナイト・オブ・オーナー)を利用した授業を実施してもらい、その過程を調査するケーススタディ研究、の二部構成で行なわれた、かなり大規模なプロジェクトです。
 アンケート調査からは、59%の教師が、市販ゲームを授業で利用することに関心があると答え、62%の生徒が、学校でゲームを利用したいと答えています。また、70%の教師がゲームをプレイしたことがなく、86%の生徒が二週間のうちに一度はゲームをプレイしていると答えており、世代間ギャップの存在が明確に示されています。その他、実際にゲームを利用した授業をデザインして実施した教師の反応など、詳しいデータが報告書にまとめられています。
以下、いずれも英語:
Teaching with Gamesプロジェクト報告書http://www.futurelab.org.uk/research/teachingwithgames/findings.htm
BBCニュースの記事
http://news.bbc.co.uk/2/hi/technology/5398230.stm
Serious Games Sourceの記事
http://seriousgamessource.com/item.php?story=11088