Games for Health」カテゴリーアーカイブ

Games for Health 2006

http://www.business-i.jp/news/world-page/news/200609180018a.nwc
米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、災害対策の予算不足に悩む米国の自治体が、ゲームでハリケーンなどの自然災害やテロなど有事の対応を訓練することになったと報じた。
このゲームは、「インシデント・コマンダー」。自然災害の発生、テロリストによる攻撃、人質事件、有害物質の流出事故などを疑似的に体験し、政府の指針の枠内で予算を組み、住民への物資補給、通信線確保などの緊急対応のノウハウを学べる。
財政難で実際に訓練を実施する余裕がない中小の自治体向けにゲーム開発を行う。
ゲーム会社が政府機関などから要請を受けて開発するスタイルで、一括購入されるため、普通のゲームのように売れ行きに業績が左右される心配もなく、安定した収益が期待できる。ゲーム産業における新しいビジネスモデルとして期待されるとの声もある。
日本での政府系事例はまだ少ないが、政府系以外にもビジネスとして利益のでる仕組みができれば、インターネットやモバイルの普及などに合わせ、シリアスゲーム開発のニーズが増えてくると思われる。
関連サイト
アメリカのゲーム開発大手BreakAway社
http://www.breakawayltd.com/
3D描写によるリアルタイムガンシューティングタイプのアクションゲーム
http://www.americasarmy.com/

マクドナルド&エクサゲーミング

 ここ数年巻き起こっているファーストフード批判への対策として、米マクドナルドはサラダメニュー充実を図るなどのヘルシー路線を打ち出しています。そのPRの一環として、ゲームコンソールを使ったフィットネスプログラムとして話題を呼んだ、「Yourself! Fitness」とタイアップして、Yourself! FitnessのデモDVD(ヨガ、カーディオなど4種類)がミールセットのおまけについてくるキャンペーンを展開しています。
 このYourself! Fitnessは、バーチャルインストラクターによる指導で、自宅にいながら本格的なトレーニングができるプログラムで、マクドナルドのPRではその指導部分のビデオを編集して各15分にまとめたDVDしたものが提供されています。
Yourself! Fitness ウェブサイト
http://www.yourselffitness.com/

エクサゲーミングジム:XRtainment Zone

 シリアスゲームニュースサイトSeriousgamessource.comで、EyeToyやDDRなどの身体を動かして操作するゲーム(エクサゲーム)を各種設置した、子どもと家族向けのジム施設「XRtainment Zone」が紹介されています。
 カリフォルニア州ロスアンゼルス近郊のレッドランズに設立されたこのジムは、「エクサテインメント」という、健康増進のためのゲーム利用をコンセプトに、子ども連れの家族がゲームを楽しみながら運動できるレクリエーション施設で、近日オープンに向けて準備が進められています。下記の活動紹介ブログでは、その施設の準備に並行して、地域でプロモーションイベントを行なう様子が紹介されています。
シリアスゲームソース記事
http://seriousgamessource.com/features/feature_060206_exergaming.php
XRtainment Zoneウェブサイト
http://www.xrtainmentzone.com/index.htm
XRtainment Zone活動紹介ブログ
http://xrtainmentzone.blogspot.com/

Games for Health Day

5月9日にロサンゼルスにて、「Games for Health Day」が開催されます。
この週に開催されるE3の前に参加できる日程となっています。
May 9, 2006 :: E3 Expo Week :: Los Angeles, California
Davidson Executive Conference Center
3415 South Figueroa Street :: Los Angeles, California 90089
主なセッション内容:
・ゲームを利用したヘルスケアコミュニケーション
・軍事医療、救急医療とゲーム
・サイコセラピーとトラウマ治療
・苦痛軽減へのゲーム利用
・がん治療
・認知トレーニングゲーム
・市販ゲームの利用とエクサゲーミング
参加方法:
一般からの参加は参加料99ドル。下記のサイトで申込できます。
http://www.acteva.com/booking.cfm?bevaid=107672
メディアからの参加も受け付けており、メディアパスの申込はBeth Bryant (bbryant@dmill.com) まで。

Games for Healthプロジェクト中間報告

 PopCapGamesがスポンサーとなって、頭脳の健康維持に有効なゲーム開発のための調査研究を行なっているGames for Healthプロジェクト中間報告がアナウンスされました。(Games for Healthのリリース)。
http://www.gamesforhealth.org/archives/000125.html
 調査の結果からは、「クロスワードパズルやチェスを日常的にプレイするなど、脳を適度に運動させる生活をしている人は、認知症やアルツハイマーなどにかかりにくい傾向にある」「認知的な運動だけでなく、社会的活動や身体的な運動も同じく重要」などのコンセンサスが見られる一方で、その運動が脳の機能に働きかけるメカニズムや、改善の過程や程度に関する詳細は明らかになっていない状況で、さらに厳密な実証研究が必要だということがわかってきました。
 
 従来はワークシートやカード式教材として出されていた製品が、デジタルゲームメディアに置き換えられて製品化される例や、市販のパズルゲームを頭の体操に利用して、機能改善が見られた例などが報告されており、ニンテンドーDSの「脳を鍛える大人のDSトレーニング」などの例も調査の中で取り上げられています。現在、認知機能の維持・向上とゲームに関連する基礎研究の文献調査を行なっている段階で、今後は専門家へのインタビュー等も計画されています。同プロジェクトで蓄積されたリソースは、この分野でのゲーム開発に取り組む開発者のために一般公開されます。

Games for Healthレポート(4)

 南カリフォルニア大学研究員の別府文隆さんによる、Games for Healthカンファレンスレポートの最終回が株式会社シナジーのウェブサイトに掲載されました。
シリアスゲームジャパン藤本徹氏インタビューと今後の展望http://syg.co.jp/seriousgame/gfh4_1.html
今回はこれまでのカンファレンスレポートを受けて、まとめのような形で藤本へのインタビューを中心とした構成になっています。

Games for Healthレポート(3)

 南カリフォルニア大学研究員の別府文隆さんによる、Games for Healthカンファレンスのレポート第3弾が株式会社シナジーのウェブサイトに掲載されました。
「市販のゲームを改良し、PTSD治療に活用」
「教育プログラムに組み込まれるシミュレーションゲーム」
「エンターテインメント業界のノウハウや資源をフル活用」
といった、セッションでの模様が紹介されています。
米国シリアスゲーム関連学会レポートNo.3
シミュレーション開発に注がれるコストと情熱

ダンスダンスレボリューション、公立学校で採用

 コナミの音楽ゲーム「ダンスダンスレボリューション(DDR)」が肥満対策として、米国ウェストヴァージニア州の公立学校の体育教育に採用されたというニュースが話題になっています。
 このプログラムは、ウェストバージニア州とコナミの間の3年プロジェクトで、まず103校の中学校(生徒数約6万4千人)にXBoxのコンソールとDDRのソフトが設置されて保健体育カリキュラムの中で利用開始され、3年以内に同州の全765校(生徒数約28万人)の公立学校で展開される計画となっています。プロジェクトには、ウェストバージニア州健康保険局、公的健康保険機関ブルークロス・ブルーシールド、州教育省、ウェストバージニア大学、コナミが参加し、州の主導でDDR利用カリキュラム開発と、効果測定研究が行なわれます。
 このDDR導入プログラム全体の費用は、約50万ドル(約6000万円)ほどで、州健康保険局とブルークロス・ブルーシールドが負担し、コナミも7万5千ドルを提供、不足分は州が民間の財源から確保する計画です。
 同州は全米の中でも肥満率がワースト3に入り、小学校5年生を対象とした調査で約半数が太り気味か肥満と判定されていることや、同州の子どもの3分の一は糖尿病傾向にあるなどが問題となっています。
 前年に、ウェストバージニア州健康保険局とウェストバージニア大の間で実施されたGames for Healthプロジェクトで、DDRの効果を研究するパイロットテストが実施されており、その成果を受けての本格展開となったようです。
ソース(いずれも英語)
Gamasutraの記事
CNNの記事
USA Todayの記事