ソマリアの海賊問題をテーマにしたゲーム

 Wired マガジンがソマリアの海賊問題をテーマにしたゲーム「Cutthroat Capitalism」をリリースしました。

 このゲームでは、プレイヤーはソマリア海賊の指揮官として、アデン湾周辺を航行する船を捕縛して人質を取り、交渉を成功させて身代金を得るのが目的で
す。ソマリア海賊の経済活動に焦点を当てているのがこのゲームの特徴です。海賊の指揮官が部族長や投資家から資金援助を受けていて、海賊行為を成功させて
資金を返す必要があることや、部下の海賊へ分け前を渡す必要があるので交渉で得られる身代金を最大化しないといけないところがゲームで表現されています。

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Cutthroat Capitalismゲーム画面(Wired Websiteより)

 船の捕縛活動パートはとてもシンプルに表現しつつ、交渉パートは交渉の出方や人質の扱い方などを設定できるようになっており、交渉の駆け引きの過程をシンプルなモデルでバランス良く表現しています。

 ゲームとしての出来もよく、目的に合わせてプレイ時間を短く設定し、ゲームで表現したい点に焦点をうまく絞って表現できています。時事的な社会問題をテーマにした「ニュースゲーム」の良い例だと言えるでしょう。ゲームは下記Wired Magazineウェブサイトで無料でプレイできます。

ゲーム紹介ページ:
Cutthroat Capitalism (Wired Magazine)
ゲームのテーマについて解説した記事:
An Economic Analysis of the Somali Pirate Business Model (Wired Magazine)

追記:Wired日本版の記事も出ました。
http://wiredvision.jp/news/200907/2009072920.html