Serious Games Sessions Europeの帰りに、英国コベントリー大学が今年設立したシリアスゲームズ・インスティテュート(Serious Games Institute)を訪問してきました。
このシリアスゲームズ・インスティテュート(SGI)は、コベントリー大学がウェストミッドランズ地域開発公社からの支援を受けて設立された、シリアスゲームによる地域産業振興の研究・開発拠点です。SGIは同大学のテクノロジーパーク内のビルに置かれ、大学出資の子会社、コベントリー・ユニバーシティ・エンタープライズが設備や運営面の管理を行っています。
このSGIの所在するイングランド中西部地域は、ゲーム会社が多く集積しており、地域の産業振興においてゲーム産業の支援に関心が高く、シリアスゲームがゲーム産業の活性化や地域産業全般の活性化につながるテーマとなるという判断のもと、地域産業振興の一環としてシリアスゲーム研究開発を推進する拠点となる同大学への支援実施となったとのことです。
コベントリー大学では研究成果の応用研究やビジネスへの技術移転を大学の経営戦略の中で積極的に行っており、テクノロジーパークには情報通信系を中心とする多くのベンチャー企業が入居して活動しています。SGIにはシリアスゲーム開発会社のPixeLearningが拠点をすでにSGI内の施設に移転して活動しているほか、仮想世界サービス開発会社などが入居して活動する予定です。
SGIは、3年間で310万ポンド(約6.5億円)の予算規模の研究開発拠点で、今後シリアスゲーム煮関連した応用研究、事業開発の支援を行っていき、既存の地域産業だけでなく、海外企業の事業参入や外国人研究者の支援も積極的に行っていくということです。