ゲームが教育の場で受けない10の理由

シリアスゲーム研究者のLisa Galarneauが「ゲームが教育の場で受けない10の理由」という記事を書いていますのでご紹介します。
引用元
1.「エデュテイメント」時代、多くのコストをかけたわりにささいな成果しか得られなかった。多くの人はインチキな売り文句にだまされたと感じている。
2. 多くの「教育用」ゲームは「チョコレートで包んだブロッコリー」であって、少しはやる気を起こさせても、なんら教育効果として目立ったものがあるわけではない。
3. 教師やスタッフの多くはいまだIT機器に慣れていない。
4. 教師や親の多くは、子ども達が楽しみながら学ぶということはありえないと信じている。彼(女)らはゲームがつまらないものや有害なものであるという煽りたてるマスメディアの影響を受ける傾向にある。
5. 多くのゲームは、慣れて何かができるようになるまでに20分以上かかる。ほとんどの授業はそんな時間を確保できないし、試験のための勉強に時間を割かなければならないので、ゲームを使って学習するような贅沢な時間の使い方はできない。ゲームは宿題にできないし、学校はデジタルデバイドのために家庭で十分なハードを利用できない生徒がいると考えている。
6. 面白いゲーム/シミュレーションは、概して教育者や学者にとっては教育用途には正確さが不十分であり、逆に正確なものは退屈でありがちだ。
7. ゲーム/シミュレーションは、必ずしも直接的にスキルを学ばせるのに適しているわけではなく、むしろスキルや能力の改善、ものの見方の変化を促すといった、時間が経ってから成果が明らかになるような細かな問題に適している。残念なことにほとんどのゲームはその有効性が教育者から十分に理解されていない。
8. ビジネス界と違って、教育界では学習が重要で不可欠なこととして考えられていない。企業や軍隊でゲームやシミュレーションが活用されているのは、それらの組織で本当の変化や学習が求められているからであり、進化や学習なしには生き残れないからである。
9. ゲームが教育に使えると考えるには、信念と理念とリスクテイクが必要となる。そんなことができるリーダーシップがとれる体制のある組織はそんなに多くない。
10. 成功した教育用のゲームはあるものの、それらは教育の主流からは認識されていない。

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  1. Emergence

    ゲームと教育

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