シリアスゲームサミットDCレポート(5)

パネル:従来型e-learning/学習管理システム(LMS)のためのゲームモデル
パネリスト:
Doug Nelson (CEO, Kinection, Inc.)
Andrew Kimball (CEO QBInternational)
Shon Bayer (Developer Enspire Learning)
Paul Medcalf (Director of Multimedia InSite Interactive)
「– 今日のeラーニングシステムの大半は、これまで何百年と続いてきた講義と教科書による教育スタイルに強く影響を受けています。自由なスタイルが必要なゲームをSCORM標準に合わせた形でラーニングマネジメントシステム向けのゲームをいかに開発するかは、ゲームデザイナーにもeラーニングマネージャーにとっても完全に謎となっています。その結果、たいていのeラーニングシステムは、HTMLとShockwave/Flashと、簡単なJavaアプレットといった基本的なテクノロジーで開発されています。このパネルでは、eラーニング向けのゲームデザインの方法と、各種学習タイプごとの事例を紹介します。また、ラーニングマネジメントシステムに利用されるテクノロジーと最新のゲームテクノロジーの差がどのように問題となっていくかについても議論します。–(セッション概要より)」


– 三位一体となった教育用ゲームデザイン
教育用とのゲームデザインに主要な三者:
題材(Subject matter): 内容を形成する情報ソース。本、論文、専門家
インストラクショナルデザイナー:題材を学習素材として構成する
ゲームデザイナー:双方向性や娯楽要素をユーザーに与える
– エンターテイメントと教育を統合したゲームデザインには、インストラクショナルデザイナーとゲームデザイナーの密接なコラボレーションが必要となる
– ゲームデザイナーは本来、エンターテイメントを呼び起こす経験に重点をおき、インストラクショナルデザイナーは教育的な経験に重点をおく
– 教育のためのゲームの使い方として(1)きっかけのためのゲーム、(2)評価のためのゲーム、(3)指導のためのゲーム、などがある
– 学習内容の区分は知識、スキル、態度・信念の3種類あり知識は記憶、理解、応用といったタイプに分けられる
– 学習可能性は、f(コンテンツ)(デザイン)(メディア)(製品形態)と表せる
– やる気には内的動機(達成動機など)と外的動機(競争、報酬、評価など)に分けられる
– LMSは単線的な学習で、ビデオ教材中心。ゲームとは対照的
– ミニゲームの形式は短時間の学習に向く
– 新しい知識の習得には、オープンクエスチョンや協働学習を取り入れるなど学習環境を変えることが有効
– 企業はゲームを買うのでなく、ソリューションを買ってくれるので、ゲームを売る提案をしてもダメ