「デジタルメディアと学習」コンペ、今年は日本からも応募可

 マッカーサー財団がスポンサーとなって昨年から開催されているDigital Media and Lerning Competition の今年の応募受付が開始されました。今年は日本からも応募を受け付けているので少し概要をご紹介します。
Digital Media and Learning Competition Website
http://www.dmlcompetition.net/


 「イノベーションと参加型学習賞(Innovation and Participatory Learning awards)」 部門(1プロジェクト当たり3万〜25万ドルで最大180万ドル)、「ヤングイノベーター賞(Young Innovator awards)」(1プロジェクト5千〜3万ドルで最大24万ドル)の二つの部門が設定されており、合計約200万ドルが採用された研究プロジェクトに活動資金として提供されます。今年は国際化を進めており、日本も含め一部の国からも応募を受け付けています。
 今年のテーマは「参加型学習(Participatry Learning)」で、ゲーム、Wiki、ブログ、仮想環境、SNS、モバイル機器、などのデジタルテクノロジーを利用して、学習者が協力して学習や創造活動を行うことのできる学習環境を開発するための研究プロジェクトが対象となっています。
 アイデアや経験を共有、創発して、より優れたものを生み出す活動を促進するということが参加型学習のキーコンセプトとして示されており、想定されているプロジェクトのイメージとして、汎用的に利用できる仮想空間で多人数が深いコラボレーションを通して相互に学習できるプラットフォームの提供やその利用アプローチの研究が挙げられています。
 採用の基準として強調されているのは、技術的な新規性だけでなく、参加型学習の方法論を取り入れたデザインにすることで、学習面のユニークさをどうアピールするかがポイントになるようです。
 昨年は、環境教育ゲームなどのシリアスゲーム開発プロジェクトや、ケータイなどのモバイル機器を利用した学習環境開発プロジェクトが採用されています。今年もテーマ的にシリアスゲームや仮想世界などの研究プロジェクトも見込みがあると思います。
 英語圏の学習者向けに学習環境を提供することが前提になるかと思いますが、関連する研究プロジェクトを行っている皆さんにとってはよい機会になるかと思います。
 応募締め切りは10月15日です。応募詳細は同コンペウェブサイトをご参照ください。
Digital Media and Learning Competition Website
http://www.dmlcompetition.net/
昨年度の採用プロジェクト
http://www.dmlcompetition.net/1/winners.php