空港のセキュリティ問題を題材にしたゲーム

 ロンドンで起きたテロ未遂事件以降の、空港のセキュリティ強化の問題を題材としたゲーム「エアポートセキュリティ」がリリースされました。
 このゲームは、空港のセキュリティチェックで持ち込み禁止の品物を見つけて回収する作業がゲーム化されたシンプルなアクションゲームです。ズボンやシャツを脱がせたり、禁止物がころころ変わったりするなど、セキュリティ対応の問題をパロディ的に描写しながら議論を呼ぶ形で表現されています。
 このゲームをデザインしたイアン・ボゴスト博士は、ジョージア工科大の助教授としてゲーム研究を行ないながら、自身のゲームスタジオ、Persuasive Gamesでゲームデザイナーとしても活動しており、シリアスゲームサミットのアドバイザリーボードの一員でもあります。
 こうした世の中で起きている社会問題を描写して世の中の関心を喚起しようとするゲームは、Wataercoolergamesでボゴスト博士と共に活動しているゴンザロ・フラスカ氏が「ニュースゲーム」と名づけており、このゲームもこのジャンルに位置づけられています。「ニュースゲーム」には、フラスカ氏の「September 12」や、「ジダン頭突きゲーム」、「メルギブソンの飲酒運転ゲーム」などがその例として挙げられています。
 ボゴスト博士は、このゲームの紹介記事で、ニュースゲームは、ニュースとしての速報性とゲームの作りこみにかかる時間のバランスをどう取るかが課題となると解説しています。