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NASAの宇宙開発オンラインゲーム「Moonbase Alpha」無料配布開始

NASAが開発した宇宙開発マルチプレイヤーオンラインゲーム「Moonbase Alpha」が、本日(7月6日)より、オンラインゲームダウンロードサービスのSteamにて無料配布開始されます。

このゲームは、実際のNASAのテクノロジーをもとにデザインされた宇宙開発体験MMO「Astronaut: Moon, Mars and Beyond」の導入編として公開され、本編は今秋以降順次公開されるとのことです。「America’s Army」の開発を手掛けたことで知られるシリアスゲーム開発会社バーチャルヒーローズが開発を担当しています。America’s Armyでも使用されているゲームエンジンのUnreal Engine 3で開発されており、技術的品質は最新のゲームタイトルに引けを取らず、現在のシリアスゲームタイトルの中では最先端に位置するのは間違いないでしょう。

ゲームの内容としては、プレイヤーは月面基地で起きた災害に対応して基地のシステム復旧に当たるなどの宇宙開発にまつわるさまざまなチャレンジが提供されます。MMOとしてかなり自由度の高いゲーム世界が提供されており、今後ゲームが進むと実在のNASAの宇宙飛行士や技術者が登場して、活動を共にしたり、実際のNASAの活動を体験できるようにデザインされています。また、プレイヤーがUnrealの開発エディタを使って自分でコンテンツを開発もできるように計画されているとのこと。今後若い世代が宇宙開発への関心を高めるきっかけとなるべくこのゲームが普及していくことが期待されます。

ダウンロードしてプレイするにはSteamをパソコンにイ
ンストールしてからゲームをダウンロードする必要があります。詳細はゲームの公式サイトをご確認ください。

Moonbase Alphaトレイラー

参考サイト:
Moonbase Alphaゲームサイト
http://www.moonbasealphagame.com/
NASAのLearning Technologyのゲーム紹介ページ
http://www.nasa.gov/offices/education/programs/national/ltp/games/moonbasealpha/
NASA game gives keys to virtual moonbase (MSNBC)
http://www.msnbc.msn.com/id/38057827/ns/technology_and_science-space/

Unreal Engine 3 Game Technology Fuels NASA MMO Game (Gamerlive.tv)
http://www.gamerlive.tv/article/unreal-engine-3-game-technology-fuels-nasa-mmo-game

ソマリアの海賊問題をテーマにしたゲーム

 Wired マガジンがソマリアの海賊問題をテーマにしたゲーム「Cutthroat Capitalism」をリリースしました。

 このゲームでは、プレイヤーはソマリア海賊の指揮官として、アデン湾周辺を航行する船を捕縛して人質を取り、交渉を成功させて身代金を得るのが目的で
す。ソマリア海賊の経済活動に焦点を当てているのがこのゲームの特徴です。海賊の指揮官が部族長や投資家から資金援助を受けていて、海賊行為を成功させて
資金を返す必要があることや、部下の海賊へ分け前を渡す必要があるので交渉で得られる身代金を最大化しないといけないところがゲームで表現されています。

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Cutthroat Capitalismゲーム画面(Wired Websiteより)

 船の捕縛活動パートはとてもシンプルに表現しつつ、交渉パートは交渉の出方や人質の扱い方などを設定できるようになっており、交渉の駆け引きの過程をシンプルなモデルでバランス良く表現しています。

 ゲームとしての出来もよく、目的に合わせてプレイ時間を短く設定し、ゲームで表現したい点に焦点をうまく絞って表現できています。時事的な社会問題をテーマにした「ニュースゲーム」の良い例だと言えるでしょう。ゲームは下記Wired Magazineウェブサイトで無料でプレイできます。

ゲーム紹介ページ:
Cutthroat Capitalism (Wired Magazine)
ゲームのテーマについて解説した記事:
An Economic Analysis of the Somali Pirate Business Model (Wired Magazine)

追記:Wired日本版の記事も出ました。
http://wiredvision.jp/news/200907/2009072920.html

The 100 Greatest Games

イギリスの映画雑誌Empireが、同誌の読者による投票で選んだ『The 100 Greatest Games』ランキングを発表しています。

トップ10にあげられたゲームは以下の通りです。

1位 「スーパーマリオワールド」
2位 「ファイナルファンタジー7」
3位 「ワールド・オブ・ワークラフト」
4位 「コール・オブ・デューティ4」
5位 「シドマイヤーズ・シビリゼーション」
6位 「ストリートファイター2」
7位 「ドゥーム」
8位 「ゼルダの伝説/時のオカリナ」
9位 「スーパーマリオ64」
10位 「ゴールデンアイ007」

皆さんの感覚と比べてどうでしょうか?

テレビゲームで視力が良くなる?

ナショナルジオグラフィック公式日本語サイトによると、米ロチェスター大学のダフネ・バヴェリア氏らが行った実験において、アクションゲームで定期的に遊ぶことで目を鍛えれば、長期にわたって視力を維持することができるという結果が出たそうです。

http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=9702554&expand

確かにシューティングゲームなどで動体視力は鍛えられそうに感じますが、視力も鍛えられると言われると、、、うーんどうなんでしょう。部屋を明るくして、テレビから2m離れていれば大丈夫なのかな?

また、このバヴェリア氏は、「任務を遂行できれば喜びを感じられる。そのようなほかの要素と報酬が合わされば、学習成果はさらに上がることになる」とも述べているとのことで、原文にあたってみるとシリアスゲームの学習効果に関する示唆が得られる可能性もありそうです。

動物愛護団体PETAの「クッキングママ」パロディゲーム騒動

 国際動物愛護団体のPETA(People for the Ethical Treatment of Animals、動物の倫理的扱いを求める人々の会)が、料理をテーマとした人気ゲーム「クッキングママ」(日本ではタイトー、北米ではMajescoが販売)をパロディにしたゲーム「Cooking Mama: Mama Kills Animals」を先日リリースし、その後の一連の騒動が話題となっています。
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CNNが米大統領選をテーマとしたニュースゲームを提供

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 「Persuasive Games」の著者イアン・ボゴスト氏のゲームスタジオ「Persuasive Games」で開発した米大統領選挙をテーマとしたニュースゲーム「Campaign Rush」がCNN.comで公開されました。ウェブサイトで無料でプレイできます。(ソース:Water Cooler Games
 このゲームは、選挙事務所での活動を題材としたFlashゲームで、選挙活動員が電話やメールを受けて資料をコピーし、電話口まで資料を持っていくという動作をカジュアルなクリックゲームとしてコミカルに表現しています。
 ボゴスト氏は、先日ご紹介したオバマ候補応援ゲーム、「Debate Night」を開発したゴンザロ・フラスカ氏と共に、4年前の米大統領選でハワード・ディーン氏の選挙キャンペーンゲーム「Howard Dean for Iowa Game」を開発しており、このほかにもニューストピックを題材としたニュースゲームの開発を手がけています。
Campaign Rush(CNN.com)
http://edition.cnn.com/ELECTION/2008/campaign.rush/

Operation: Sleeper Cell: がん研究支援のためのARG

 がん研究活動への認知向上、募金促進を目的とした代替現実ゲーム(ARG、Alternate Reality Game)「Operation: Sleeper Cell」が最近公開され、ARGに関心のある人々の間で話題になっているようです(ソース:Wonderland)。
 このゲームは、英国のがん研究支援組織のCancer Research UK がスポンサーとなって開催されたARGアイデアコンテスト「Let’s Change the Game」から生まれたゲームで、ボランティアで集まった15名のゲーム開発者有志によって結成されたグループ「Law 37」によって開発、運営されてます。
 ゲームは、パズルゲームやライブイベントなどの個々のミッションで構成され、プレイを通してCancer Research UKへの理解を深めたり、募金活動への協力を行ったりできるというものです。
 シリアスゲームの分野では、ARGは社会活動のためのゲーム「ゲームズ・フォー・チェンジ」の一つの形態として捉えられています。ARG がどういうものかについては、日本語での解説記事もいくつか出ています。少し詳しく見てみたい方は下記のような記事から掘り下げてみてはいかがでしょうか。
いよいよ日本上陸をはじめた「ARG」って何だ?(IT media)
ARGという、新ジャンル(4Gamers)
ARG とは?(ARG FAN)

The Free Culture Game: クリエイティブ・コモンズの精神をプレイするゲーム

 ローレンス・レッシグ教授の提唱するクリエイティブ・コモンズの概念をもとにデザインされたゲーム「The Free Culture Game」が最近公開されて話題になっているようです(ソース: WaterCoolerGames)。
The Free Culture Game
http://www.molleindustria.org/freeculturegame-eng
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オバマ候補応援ゲーム

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 前回の米大統領選の時に民主党候補だったハワード・ディーン氏の選挙キャンペーンゲーム「Howard Dean for Iowa Game」を開発したGonzalo Frasca氏が、今回は民主党のオバマ候補応援ゲーム「Debate Night」を開発し、先日公開しました。
 このゲームは、Frasca氏の率いるゲームスタジオ、Powerful Robot Gamesが開発したもので、今回はオバマ候補からのスポンサーはついておらず、アンオフィシャルな勝手応援ゲームとのことです。
 パズルゲームのZumaをフォーマットとして、大統領ディベートの論点をアイコン化したものをゲームに使用しています。マケイン候補が打ち出してくる論点を切り返し、決めての論点をカウンターでぶつけるというメタファーがメッセージとなっているのがこのゲームの特徴です。また、ゲームオーバー画面もゆかいなパロディになってます。
Debate Night (Powerful Robot Games)

Atari UKが自動車運転試験対策のDSソフトを開発中

 少し前にSerious Games Sourceの記事で紹介されていましたが、Atari UKは、自動車運転免許試験対策のDSソフト「Driving Theory Training」を開発中で、今年8月に発売予定だそうです。
 運転免許取得準備中の学習者向けソフトで、交通規則や運転技術の模擬テストが盛り込まれた内容とのこと。日本では、D3パブリッシャーの「SIMPLE DSシリーズ Vol.14 THE 自動車教習所DS」が出ていますが、これと似た感じのタイトルのようです。
Driving Theory Training 紹介ページ(Atari UK)
http://www.uk.atari.com/ds/driving-theory-training-254.html