カテゴリー別アーカイブ: Updates – International

シリアスゲームUst報告会開催のお知らせ(9月18日)

9月18日にUstream配信でシリアスゲーム報告会を開催します。
8月31日~9月2日に韓国・城南市で開催された韓国シリアスゲームフェスティバルにスピーカーとして日本から参加した日本大学の古市昌一教授とIGDA日本代表の小野憲史氏に話題提供いただき、シリアスゲームジャパン代表の藤本も聞き手として参加して、フェスティバルの模様や韓国のシリアスゲーム事情などについて議論します。下記の要領で配信しますのでどうぞご覧ください。

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タイトル 「韓国シリアスゲームフェスティバル」Ustream報告会

主催   国際ゲーム開発者協会(IGDA)日本
     CLG(Community for Learning and Games)研究会 共催
日時   2012年9月18日(火) 18:30-20:00(予定)
出演   小野憲史(IGDA日本)、古市昌一(日本大学)、藤本徹(東京大学)

報告会の概要はIGDA日本ウェブサイトでも紹介していますのでご覧ください。
http://www.igda.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=824

ミシガン州立大学がシリアスゲームデザインの認定プログラムをオンラインで提供開始

 シリアスゲームデザインの修士課程プログラムを提供しているミシガン州立大学で、この2012年秋学期から、オンラインでの大学院修士レベルの認定プログラムが提供開始されます。

 このプログラムでは、3科目を取得することで、「Serious Games Design and Research」の修了認定書が取得できます。州外(海外)からの学費は、1科目あたり2200ドルほどで、修了までに50~60万円程度かかるそうです。毎年20名の定員で募集されており、日本からも完全オンラインで履修できます。科目は「ゲーム・インタラクションデザイン概論」、「ユーザー理解」、「シリアスゲームの基礎」といった内容で構成されています。

ミシガン州立大学のプログラム紹介ページ:
http://seriousgames.msu.edu/?page_id=8

プログラムで提供されている科目:
Theories of Games and Interaction for Design
(3 credits, fall semesters beginning fall 2012)
Theories of mediated interaction including communication, learning, health, global and local development, and social justice to inform the design of social systems, games, and media products.

TC 841 Understanding Users
(3 credits, fall semesters, beginning fall 2013)
Research methods used by design teams for asking and answering questions related to digital media arts and technology-before, during, and after design of creative work. The design goals and the design prototype are tested to guide development and evaluate effectiveness.

TC 830 Foundations of Serious Games
(3 credits, spring semesters, beginning spring 2013)
Rationales, principles, processes and pedagogies for serious game design. Applications of serious game genres and simulations. Funding and distribution.

2009年のシリアスゲーム動向を振り返る

 しばらく更新できずにいましたので、ご紹介したい情報がたまりすぎてしまいました。キャッチアップの意味も含めて、今年の国内外のシリアスゲーム動向について少し振り返りたいと思います。

 今年もシリアスゲーム系のイベントは、GDCで行われるSerious Games Summit、Games for Change, Games for Healthの年次カンファレンスがすっかり定着したほか、学会や商業カンファレンスのサブセッションテーマとしてシリアスゲームを取り上げる動きはもはや珍しくなくなりました。

 そうした流れに加え、今年一番注目を集めたのは、米国でオバマ大統領が教育政策の一環としてデジタルゲーム活用を明確に示したことでした。ESA、ソニー、マイクロソフト、マッカーサー財団など、ゲーム業界団体や大手ゲーム会社と非営利財団が協力して、数学・科学教育支援のために図書館へのPS3寄付やゲームコンテスト開催などの一連の活動に着手しています。これまでは政治家がゲーム業界を敵にした動きばかりが目立ちましたが、これでゲーム業界への政治的な風向きも変わることが期待できそうです。ゲーム業界団体はこれまでレーティングによる自主規制など防御的な動きが中心でしたが、今回はゲームの良い面に積極的に目を向けさせた働きかけが功を奏したと言えるでしょう。

アメリカ政府がPS3を教育機関に導入(Kotaku Japan)
http://www.kotaku.jp/2009/11/lbp_game_competition.html
注目! オバマ大統領のゲーム教育政策(Kotaku Japan)
http://www.kotaku.jp/2009/11/obama_game_education.html
オバマ大統領「ゲームは科学や数学への興味を維持させる」-米国で教育ゲームを競う二つのコンテストが開催(インサイド)
http://www.inside-games.jp/article/2009/11/27/39029.html
ESA, Sony, Microsoft Respond To Obama’s Call For STEM Education(Serious Games Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=26203

 そのほか海外の状況として目立ったのは、韓国での盛り上がりでした。韓国ではシリアスゲームは「機能性ゲーム」という名称でここ数年で徐々に普及が進んでいましたが、今年5月に韓国政府が、2012年までにこの分野に800億ウォン(約60億円)を投じて5000億ウォン(約370億円)規模の市場を育成すると発表したことで、機能性ゲーム市場形成に向けた動きが大きく進んでいます。9月にはソウルで機能性ゲームフェスティバルが行われ、機能性ゲーム市場の創出を京畿道地域の産業振興策として取り組む動きが起きています。また、NHNやNCソフトなどの韓国のゲームソフト会社でも機能性ゲーム部門を設置して製品開発を行っており、G-Starのようなゲーム業界のカンファレンスでも数々の機能性ゲーム製品がプロモーションされるなど、この市場に対応した動きが進んでいます。

韓国政府がシリアスゲームへ60億円投資
http://seriousgames.jp/2009/05/60-1.html

【韓国】非暴力、機能性ゲーム、成功へ向け翼を広げる(internet.com)
http://japan.internet.com/busnews/20091117/5.html

 国内では東京大学の馬場教授のグループがシリアスゲームへの注目を集める取り組みをけん引しており、今年はバンダイナムコ、品川区との新たな共同研究プロジェクトの取り組みに着手しています。

東京大学とバンダイナムコ「ゲームと教育」をテーマとした共同研究プロジェクト発足
http://seriousgames.jp/2009/07/post-66.html

 NHKが主催する教育コンテンツ国際コンクール「日本賞」で、昨年に引き続いてシリアスゲームのセッションが行われました。

教育コンテンツ国際コンクール”第36回日本賞”が開催! 佐藤隆善氏、水口哲也氏がシリアスゲームの可能性を語る(ファミ通.com)
http://www.famitsu.com/game/news/1228908_1124.html

 文部科学省の取り組みとして、インターネット上で科学技術について楽しく学べる子ども向けゲームコンテンツ「ワンダーシリーズ」が提供されています。先日は第3弾の「宇宙ワンダー」が公開されました。このようなシリアスゲーム関連の国内事例も徐々に増えていっています。

ネットでロケット発射体験!「宇宙ワンダー」の公開(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/12/1288225.htm

 あとはやや手前みそですが、3冊目のシリアスゲーム関連書の出版、国内初の取り組みとして、大学でのゲームクリエイター教育プログラムにおいて、シリアスゲーム論の科目が設置されました。

「デジタルゲーム学習-シリアスゲーム導入・実践ガイド」の内容紹介
http://seriousgames.jp/2009/04/post-49.html

東京工芸大学「シリアスゲーム論」最終報告会
http://seriousgames.jp/2009/07/723.html

 2010年も国際カンファレンス等のシリアスゲーム関連イベントが世界各地で計画されており、今後もシリアスゲーム普及の動きは続きそうです。国内の動向については、海外とはやや異なる形で推移している面もあるため、少しその辺りを整理して解説する機会を持ちたいと思います。今後も新たな動きが出てくると思いますし、こちらでキャッチできていない情報がありましたら(seriousgamesinfo [atmark] anotherway.jp )までぜひお寄せください。2010年もシリアスゲームジャパンをよろしくお願いいたします。

米マイクロソフトとニューヨーク市立大ほかによるデジタルゲーム学習研究コンソーシアム

 だいぶ海外ニュース紹介が遅れ気味なので、これからしばらく少し古いものも含めてキャッチアップしていきたいと思います。
 さっそくこれはちょっと古めで10月に報じられたニュースですが、米マイクロソフトリサーチとニューヨーク市立大をはじめとする研究機関によって、デジタルゲーム学習の研究コンソーシアム、Games for Learning Institute (G4LI),が設立されました。
 このコンソーシアムは、マイクロソフトリサーチが150万ドル(約1億5000万円)を出資し、ニューヨーク市ほかの参加主体の出資も合わせて合計300万ドル(約3億円)規模の予算が当初3年分の活動のために提供され、中学の数学と科学カリキュラムの学習に寄与するデジタルゲームの研究を推進するというものです。
 これらの科目でデジタルゲームを利用した際の学習効果の評価を中心に、ゲームのどのような要素がなぜ学習に有効なのかをより深く理解を得るための研究を行っていくとのことです。
 コンソーシアムにはニューヨーク市立大のほか、コロンビア大、ダートマス大、ロチェスター工科大学ほかの各大学が参加しています。
ソース:
Microsoft Research, NYU Announce Games For Learning Institute (SeriousGamesSource)
Microsoft Research, NYU and Consortium of University Partners Create First Scientific-Based Game Research Alliance to Transform Learning(米マイクロソフトのプレスリリース)

GameSpotにVirtual Heroes CEO インタビュー掲載

 現在、米国で最も勢いのあるシリアスゲーム開発会社の一つ、Virtual HeroesのCEO、Jerry Heneghan氏のロングインタビューが掲載されました。
Q&A: Virtual Heroes training real heroes (GameSpot)
http://www.gamespot.com/news/6198546.html
 PSP版として提供されることが発表された(プレスリリース)、ヒルトン・ガーデン・インの従業員向けインタラクティブトレーニングゲーム「HGI Ultimate Team Play」をはじめ、軍事、医療、ビジネスなどの各分野で進行中の同社の開発プロジェクトが取り上げられています。米国土安全保障省とGeorge Washington University Medical Centerと同社が開発した、救急対応シミュレーション「Zero Hour: America’s Medic」も公開されており、一般向けにも$15でまもなくダウンロード販売開始されるとのことです。
 米陸軍の「America’s Army」は、シリアスゲームの代表例としてよく知られていますが、このゲームで提供される救急対応トレーニングの知識のおかげで実際に人命救助に貢献できたという話(下記記事参照)も紹介されています。
 また同社は、人気ゲームタイトルを手がけたクリエイターが活動していることでも知られています。以前にもご紹介したように、「サイレントヒル」(コナミ)のアートディレクターとして知られる佐藤隆善氏は現在同社で活動しています。インタビュー中では、佐藤氏が同社に参画することになった経緯が語られていて興味深いです。ほかにも「グランド・セフト・オート」の開発会社Rockstar Gamesで活動していた開発者たちが同社製品の開発に携わっていることなども触れられています。
 
関連記事:
「サイレントヒル」のTakayoshi Sato氏、シリアスゲームについて語る
Gamer uses virtual training to save lives (Yahoo Games)

「ゲーム業界の敵」、弁護士資格剥奪される

 大手ゲーム会社を片っ端から訴えるなど、アンチ暴力ゲーム運動の先頭に立って活動していた弁護士、ジャック・トンプソン(Jack Thompson)氏に対し、9月25日、フロリダ州最高裁より同氏の弁護士資格の永久剥奪と罰金約4万3000ドルの支払いの命令が下されました。
 トンプソン弁護士は、「グランド・セフト・オート」をはじめとする暴力描写を含むゲームを発売するパブリッシャー各社を訴えるなど、ゲーム業界の敵として知られていますが、このほかにもラップ音楽などさまざまなターゲットを見つけては訴えたり、果てはフロリダ州の裁判所や弁護士協会を訴えるなど、不適切な活動や問題行動が続いてきた結果の今回の措置となったようです。
 さっそくこのニュースを取り上げた各ゲーム情報サイトではゲームファンから多くの喜びや同情のコメントが寄せられて話題になっています(ソース:Wikinews)。

米国心理学会のゲームの効果に関する声明

 8月に米国心理学会(APA)の年次大会においてデジタルゲームの効果に関するセッションが行われ、その発表内容が同学会のプレスリリースとしてアナウンスされました。
PLAYING VIDEO GAMES OFFERS LEARNING ACROSS LIFE SPAN, SAY STUDIES (American Psychological Association)
http://www.apa.org/releases/videogamesC08.html

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SERIOUS GAMES SUMMIT GDC 2009の発表者応募受付中

 来年3月18-22日にサンフランシスコで開催されるゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス(GDC) 内で、シリアスゲームサミット(3月18-19日)が行われます。現在、発表者を募集中です。
 このサミットは2004年からこの形式で行われており、今度で6回目となります。シリアスゲームに関心のある人々が集う最大のイベントとして定着しており、この分野の最新情報の収集や人的ネットワークの形成の場となる良い機会です。
 レクチャー、パネル、ケーススタディ、ポスター、デモ、の五種類のセッションにそれぞれ発表者を募集しています。応募締め切り日は9月24日です。募集内容等詳細は公式ウェブサイト(英語)でご確認ください。
http://www.gdconf.com/conference/sgssubmissions09.htm

「デジタルメディアと学習」コンペ、今年は日本からも応募可

 マッカーサー財団がスポンサーとなって昨年から開催されているDigital Media and Lerning Competition の今年の応募受付が開始されました。今年は日本からも応募を受け付けているので少し概要をご紹介します。
Digital Media and Learning Competition Website
http://www.dmlcompetition.net/

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シリアスゲーム製品販売ウェブサイト

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 シリアスゲーム関連製品販売ウェブサイト「Buy Serious Games」が開設されました。
 このウェブサイトは、英国ウェストミッドランド地域開発公社がスポンサーとなって推進されているSerious Games Exposed project が主体となり、英国コベントリー大学のSerious Games Institute ほか、同公社が支援する各機関と共同でシリアスゲーム振興活動の一環として運営されています。
 Paypalやクレジットカード決済でオンライン購入が可能になっており、現在はビジネスシミュレーションゲームやゲーム開発ツールなどが8点ほどが展示されています。これからバラエティも品数も充実していくことと思います。シリアスゲーム振興として、製品の流通手段を提供しようという試みで、今後英国からこのような試みがどのように展開されていくかが楽しみなところです。
Buy Serious Games ウェブサイト
http://www.buyseriousgames.com/